その昔、サンタクロースに対するイメージは、国や地域によって大きく異なっていたと言われていました。下のふたつの写真は1800年代に作られたクリスマスカード。この写真の通り、サンタクロースは常に赤色を着ているわけではなく、青色や薄い緑色など様々なバリエーションの服を着て描かれていました。
その中で、1931年(昭和6年)にコカ・コーラ社がクリスマスキャンペーン用に、その当時コカ・コーラ社の広告アートを担当していたハッドン・サンドブロムに依頼して制作した広告によって、赤い服を着た、白髭で陽気な微笑を浮かべたサンタクロースが描かれました。
大きな身体に真っ赤な衣装をまとい、白いあごひげをたくわえた陽気なサンタクロースが、米国の雑誌「サタデー・イブニング・ポスト」の広告に登場以降、コカ・コーラの世界進出に伴って、このサンタクロースのイメージもあわせて世界的に定着していったと言われています。
時に広告は文化を作り、人々の常識を作ることができるという良い事例ですね。
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