大田区雑色駅近くを歩いていると、見事な金字看板の酒屋を見つけた。ここ『森田屋商店』は昭和5年(1930年)から続く老舗の酒屋(現在はワインのみを販売)。
レトロな外観だが、中には現代アートな空間が広がっている。それもそのはず、3代目の店主、森田秀樹さんは、自分でセレクトしたワインを販売する傍ら、インスタレーションアートの個展を行っているアーティストだ。
森田屋商店のおもしろさは、森田さんのアーティストの感性が、店内の装飾だけでなく、販売するワインにも反映されていること。『ワクワクしないワインは面白くないから売らない。』というポリシーがあり、作り手の気持ちが強く反映された個性的でレアなワインだけを販売している。
「アート作品のようにワインにも作り手のクセがでるんですね」と尋ねたら、『アートだけでなく、世の中に出ているモノは、なんでも作り手の思いが反映されるものでしょ』とシビれる答えをくれた。酒屋の店主っていうより、”ワインのキュレーター”だなって思った。
今では、”レア物ワイン販売のパイオニア”として全国からワイン好きやワイン販売に興味のある若者が訪れるという。また、インターネットショップの開設も1997年と、かなり早い。その時に使っていたというMacが店内に飾ってあった。
この日は、炎天下だったためワインを持ち帰るのが難しく購入できなかった。今度はじっくりと自分の好きなワインを森田さんと相談しながら探したい。
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